DCIって?3
こんにちは、タヒです。
前回に引き続き、DCIについてお話していきます。DCIって?は今回で最終の記事です。
目次
- DCIってどんな大会?
- 誰が参加するの?
- どんなチームがあるの?
- どんな生活をするの?
どんな生活をするの?
DCIは大きく、Spring Training(スプトレ)とTour(ツアー)という2つのシーズンから成り立ちます。ツアーはアメリカ全土を巡りながら各地でショーをする期間で、スプトレはそのショーを作り上げる、言わば準備期間です。各々解説していきますね。
Spring Training
渡米してすぐ始まるのが、このスプトレです。約1ヶ月行われます。ツアーの前段階ではありますが、DCI経験者は口を揃えてこう言います。「スプトレが一番きつい」と。
長時間の練習だけでなく、慣れていない生活環境や、理解不能な異国語に奮闘していかなければならないですから、肉体的にも精神的にも大変な時期なのです。
スプトレの目的は、「所属チームの練習内容や号令の意味を理解すること」「生活サイクルや食事など生活環境に慣れること」「基礎的な能力を向上させること」「ショーを作り上げること」このあたりですね。
チームによって練習内容などはかなり違いますが、生活環境は大体似たようなものだそうです。今回はその生活にフォーカスを当てて解説していきますね。
先に言っときますけど、ちょっとクレイジーですよ笑
Spring Trainingの生活
スプトレの期間は、各チーム毎年使っている拠点に、数日~数週間滞在します。拠点に選ばれるだけあり、そこそこ快適な環境が多いです。
Wi-Fiが付いてるとこも結構あります。
ここまでは普通そうに聞こえます。ただ、やはり異常なのは寝床です。何を隠そう、寝る場所はほとんどのチームで体育館です。そこで寝袋やエアベッドを広げ、各々にスペースを確保し寝るのです。
体育館に冷房が付いてるので、暑いことは無いと思いますが、むしろしょっちゅう寒いですね。厚手のパーカーや靴下の着用をおすすめします。
また、周りの音や光が気になるよ、という人はアイマスクと耳栓が必須級です。僕も毎回付けてました。
余談ですが、そんな寒い中でもアメリカ人は上裸で寝ます。なんで風邪引かないんでしょうねあいつら。
食事は、ボランティアで来てくれているお手伝いの方々が、オーブンやら水道やらを積んだ料理専用のトラックで作ってくれます。1日4食をここで食べます。
...ん?4食??
って思った方は正常ですよ笑
DCIでは朝、昼、夜以外に練習終了後、もう一度ご飯の時間があります。スナックと呼ばれますが、お菓子ではなく量も内容も普通に食事です。
スナックは食べないことも出来ますが、食べないと身体が保ちませんので食べるべきですね。なんてったって、毎日11時間も練習するのですから。
1日の練習はご飯を挟んで、3つのブロックに分けられます。その各ブロックが3~4時間なので、合計は約11時間ですね。
朝8時に起きたら、練習が終わるのは夜の11時前。これ書きながら「自分もこんなことしてたのか...」と若干引きました笑
この生活を1ヶ月ほど続けるのが、スプトレです。
これを聞いた時、僕も流石に思いました。流石に週1は休みの日あるだろ?こんなに長い時間の練習があって、自由時間が全くないなんてそんなことあるか?と。
しかし見事に裏切られました。スプトレ期間中、1日たりとも休みはありません。洗濯するために1ブロック練習が無くなったりすることはありましたが、丸一日の休みは皆無でした。
以上をまとめると、1日の流れは以下のようになります。
- 起床、朝ご飯(AM8時ごろ)
- 1ブロック目の練習
- 昼ご飯
- 2ブロック目の練習
- 晩ご飯
- 3ブロック目の練習
- ストレッチタイム
- スナック
- シャワー、就寝(PM12時ごろ)
見て分かるとおり、自由時間はほぼありません。自主練する時間も、チームによりますがほとんど無いと思われます。これがスプトレの、DCIの生活です。
Tour
スプトレ終了後、アメリカ全土を巡るツアー。6月下旬から8月半ばまで続きます。
生活自体はスプトレとほぼ同じですが、かなり頻繁に移動するようになります。
またショーデイは練習が短くなり、楽器を磨いたり風呂に入ったり、荷物をまとめたりする時間が取られます。
Tourの生活
生活環境はスプトレとほぼ一緒ですが、寝床問題がさらに劣悪になります...。
アメリカは広いので、次のショーの会場まで車で5,6時間かかるのはざらにあります。その時間を日中にとるのはもったいないので、ショーが終わった後、夜に移動するのです。
つまり、プレイヤーはバスの座席で寝るしかないわけです。これを経験すると、体育館がどれだけ快適だったか痛感しますね笑
またも余談ですが、バスはめちゃくちゃ冷房が効きます。真冬だと思って準備しないと凍え風邪を引くことでしょうね。そんな中でもアメリカ人は上裸で寝ます。
バスライドが終わり、ハウジングサイトと呼ばれる練習会場に到着した後は、3,4時間ほど改めて体育館で寝られます。この時、既に日が昇っていることもよくあります。
その後、いつも通りの練習が始まります。時期によっては4日連続ショーデイ!なんてのも珍しくなく、疲労の蓄積具合はマッハですよ笑
チームごとに多少の違いはあると思いますが、似たようなものかと思われます。
特にスプトレ期間は、身体を壊す人が何人も出ます。チューバやガードが多いですが、全員が意識してストレッチや休息を取る必要があることを覚えておいてください。
それでもDCIを目指す方は、是非十分に覚悟してからおいでくださいね!!